圧力鍋で小豆を手軽においしく煮るコツ
小豆で作った粒あん、こしあん。
市販のものでもいいけれど、おうちで作れば、シンプルな材料で甘さ加減も好みに合わせて作れます。

小豆あんがあれば、お団子にのせたり、あんバタートーストにしたりと、自在に使えます。
今回は、小豆をおいしく煮るコツとポイントをご紹介します。
◎小豆はそのまま煮てはダメ?
基本的に豆類は一晩水につけて戻してから使いますが、小豆は水戻し不要ですぐに調理にかかれます。だから思いたったらすぐに作れます!
ですが、小豆はそのまま煮ると渋みが出て、おいしくありません。砂糖をたくさん入れても口の中に渋みが残ってしまいます。そのため、「渋切り(しぶきり)」という作業が必要なのです。
◎渋切りはどうすればいいい?
一般的には洗った小豆とたっぷりの水を入れて火にかけ、グラグラと沸騰したら2〜3分ほど煮て、ゆでこぼします。これを2回ほど繰り返す場合もあります。
圧力鍋で渋切りをする時は、洗った小豆と小豆がしっかりと浸かるくらいの水を入れたら、圧力鍋のふたをして火にかけ、沸騰したらすぐに火を止めてそのまま圧力が下がるまで待ちます。沸騰したら火を止めて待つだけなので、コンロのそばから離れられますね。
圧力が下がったらゆで汁を捨てます。この時、小豆の表面と圧力鍋の内側にも小豆の渋み成分が残っているので、ゆでた小豆をさっと水で洗い、圧力鍋も一度洗っておくことがポイントです。
◎渋切りなしで作る裏技もあります
「渋切り」は、小豆の渋み成分を煮汁に溶かしますが、この渋み成分を感じないようにする裏技もあるのです。それは、小豆を2〜3分「から炒り」するだけ。から炒りすることで渋み成分が感じにくくなります。
洗った小豆をフライパンに入れ、そのまま火にかけて、水分が蒸発してから2〜3分、小豆の色が黒っぽくなるまでから炒りします。このから炒りした小豆に水を加えて、後は煮るだけです。この方法で作る時は、火が通りやすいので、加圧時間は3〜5分短くなります。
◎砂糖を入れる前に必ず確認して!豆の柔らかさの目安
小豆が柔らかく煮えたら、お砂糖を加えますが、その前に小豆の柔らかさをチェックします。というのも、小豆は砂糖を入れた後はいくら煮ても柔かくなりません。しっかりと柔らかくなっていることを確認してから、お砂糖を加えます。
確認方法は簡単!小豆を一粒取り、親指と小指で挟んで潰してみてください。力を入れなくても芯が残らずにつぶれたら合格。ここで芯が残っていたりつぶすのに力が必要だった場合は、もう一度圧力鍋のふたを閉めて、1〜3分ほど加圧調理するか、ふたを開けたまま火にかけて、しっかりと柔らかくなるまで煮てください。
◎粒あんをおいしく作るには?
小豆が柔らかくなったら、砂糖を加えて煮詰めていきます。この時に、ゆで汁が多いようならザルなどでゆで汁を軽く切ってください。小豆に砂糖と塩を加えて中火にかけて煮詰めていきます。いわゆる「あんを練る」という作業です。砂糖を加えて火にかけると、水分がでてゆるくなりますが、そのまま焦げないように注意して混ぜながら煮詰めていきます。
ヘラで鍋底を擦って、スッと線が引けるくらいができあがりの目安。冷えると少し硬くなるので、「ちょっと柔らかいかな?」くらいで火を止めるのがポイントです。
水分が少なくなってくると、途中で熱いあんがはねることがあるので、火傷しないように軍手やミトンなどをはめて作業することをおすすめします。
◎一手間かけてこしあん風に
ゆでた小豆をブレンダーやフードプロセッサーなどにかけてペースト状にすれば、こしあん風の仕上がりになります。和菓子屋さんのこしあんは、丁寧に小豆の皮を取り除いているので口当たりがとても滑らかですが、おうちで再現するのは大変なので、豆の皮ごとなめらかなペースト状にしてから、砂糖を加えて中火で練っていきます。砂糖を加えて火にかけると、水分がでてゆるくなりますが、そのまま焦げないように注意して混ぜながら煮詰めていきます。こちらも、鍋底にスッと線が引けるくらいになったら火を止めるタイミングです。
◎自家製あんの保存方法は?
できあがった小豆あんは、なるべく早く冷ましましょう。なべに入れたままにせず、バットなどに小分けにして広げて素早く冷まします。そのあとは密閉容器に入れて冷蔵庫へ。
冷蔵保存の場合は、3〜4日で食べ切ってください。それより長く保存する場合は、使いやすい分量に小分けしてラップに包み、冷凍保存するのがおすすめです。冷凍庫で約1ヶ月保存できます。