圧力鍋でおでんを作るときに気をつけること

想像しただけでおいしそうです。
普通のお鍋ならコトコトと何時間も煮るおでんの分厚い大根が、圧力鍋なら数分加圧するだけで作れるのはかなりの時短!
しかも、煮くずれの心配がないから、面取りをする必要がなく、隠し包丁を入れたり、米のとぎ汁で下ゆでしなくても、ちゃんと味がしみしみになるんです。
圧力鍋って、やっぱりすごい!ですよね。
こんな便利な圧力鍋ですが、おでんの具ならなんでも加圧調理してよいわけではありません。実は加圧調理NGの食品もあります。
今回は、圧力鍋に向く食材、向かない食材、また、圧力調理してはいけない食材など、おうちでおでんをおいしく作るために気をつけたいことをお伝えします。
◎圧力調理に向く食材、向かない食材
圧力鍋で加圧調理しておいしくなる食材は、
・煮込むのに時間がかかる食材(例:大根、ロールキャベツ、牛すじ、タコなど)
・じゃがいもは味が染み込むのですが、煮くずれしやすいので、注意が必要です
圧力調理しない方がいい食材は
・厚揚げやがんもどき、焼き豆腐などは、火が通り過ぎると食感が悪くなるので、加圧調理後に加えて、ことことに含めるのがおすすめです。ゆでたまごや結びこんにゃくもこのタイミングで
◎圧力調理してはいけない食材もあります!
おでんにはつきものの、ちくわ・はんぺん・さつま揚げなどの練り製品は、圧力調理しないでください。練り製品は、ふたをして加熱するとぷわーっと膨らみます。
普通のお鍋で調理していて、ふたを開けた瞬間に、しゅわっと縮むのをみたことありませんか?
圧力調理で、練り製品を加圧調理した場合、鍋の中で練り製品が膨らんでしまうと、容量によっては安全装置を塞いでしまい、安全にお使いいただけない危険性があります。
餅巾着も同じ理由で圧力調理NGです。
また、練り製品は加圧調理して長時間煮込んでしまうと、練り製品の旨味が全部煮汁に溶け出してしまって、おいしくなくなってしまいます。仕上げにさっと煮込んでおいしくお召し上がりください
◎たっぷり作りたい気持ちはわかるけど、これは守って!
圧力鍋の最大調理量は、鍋の深さの2/3以下です。これは、圧力調理するときの「具材」「だし」全て合わせた容量です。鍋の刻印をしっかりと確認して調理してください。
圧力調理後は、色々な具材を追加して、「圧力鍋のふたを使用しないで」ことこと煮込んでくださいね。
◎変わり種のおでんはありますか?
・にんじん
5cm長さに切り、大根と一緒に圧力調理する。色が寂しいおでんに、鮮やかな色をプラスしてくれます
・玉ねぎ
小さい玉ねぎを皮をむいて丸ごと圧力調理するのもおすすめ。玉ねぎの甘さとだしのおいしさがよく合います
・水菜、春菊、プチトマト
おでんを卓上のコンロで加熱しながら食べる時は、仕上げにさっと水菜や春菊を加えるのもおすすめです。緑と赤の色が加わって、地味なおでんもパッと華やかになります
食材 | 加圧前 | 加圧後 | 説明 |
厚揚げ・がんもどき・ 焼き豆腐 | × | ○ | 加圧調理すると、スが入って食感が悪くなる |
ちくわ・はんぺん・ さつま揚げなどの 練り製品 | × | ○ | 加熱中、膨らんで圧力装置をふさぐ危険性があるため、絶対に加圧しないこと! |
餅入りきんちゃく | × | ○ | お餅が溶けてしまうので直前に入れる |
ゆでたまご | △ | ○ | 固ゆでにして、むいたものを使います。 |
牛すじ | ○ | △ | 下茹でしたものを使います。 |
鶏手羽元 | ○ | × | 加圧調理でしっかりやわらかくします。 |
タコ | ○ | △ | やわらかーくしたければ加圧して! |
その他、仕上げにさっと水菜やプチトマトを入れると、彩りもよくなります。
辛子をつけるのが一般的ですが、柚子胡椒をつけるのもおすすめです。